古物商許可の欠格事由とは?許可が取れない8つのケースを解説

古物商の許可を取得するには、古物営業法に定められたいくつかの条件をクリアする必要があります。
なかでも「欠格事由」に1つでも該当してしまうと、残念ながら許可を受けることができません。
「自分は古物商の許可を取れるのかな?」と不安に感じている方。
この記事では、古物営業法に定められた「欠格事由」について解説します。
目次
そもそも「欠格事由」って何?
欠格事由とは、わかりやすく言うと「この条件に当てはまる人には、許可を出しませんよ」という法律上のルールのことです。
古物商許可の場合は、古物営業法第4条にその内容が定められています。古物営業は盗品の流通を防ぐという社会的に大切な目的があるため、許可を与える相手を慎重に審査する仕組みになっています。
欠格事由の対象となるのは、次の方々です。
- 個人で申請する場合→申請者本人と管理者
- 法人で申請する場合→代表取締役・取締役・監査役と管理者
💡ワンポイント
法人の場合、役員全員と管理者が欠格事由に該当しないかチェックされます。
役員の中に一人でも該当する方がいると、許可がおりません。
古物商許可が取れない8つのケース
①欠格事由
破産手続開始の決定を受けて、復権を得ていない方
自己破産の手続き中で、まだ「復権」を得ていない状態の方が該当します。復権とは、破産者に課せられた法律上の制限が解除されることです。
ただし、破産手続きが終了して復権を得れば、この欠格事由には該当しなくなります。過去に自己破産を経験された方でも、すでに復権を得ていれば問題ありません。
②欠格事由
一定の刑罰を受けてから5年を経過していない方
次のいずれかに該当する方は、刑の執行が終わった日(または執行を受けなくなった日)から5年間は許可を受けることができません。
① 拘禁刑(旧:懲役・禁錮)以上の刑を受けた方(罪の種類は問いません)
② 以下の罪で罰金刑を受けた方
・古物営業法違反(無許可営業、名義貸し等)
・窃盗罪、背任罪、遺失物横領罪、盗品等関与罪
なお、執行猶予がついた場合は、その猶予期間を無事に満了すれば、満了の翌日から許可申請が可能になります。
③欠格事由
暴力団員、または暴力団をやめてから5年を経過していない方
暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(暴対法)で定める暴力団員の方、および元暴力団員で脱退から5年を経過していない方が該当します。
④欠格事由
暴力団対策法に基づく命令・指示を受けてから3年を経過していない方
暴力団対策法第12条などの規定により、公安委員会から命令または指示を受けた方で、それから3年が経過していない方が該当します。
⑤欠格事由
住所が定まっていない方
住所不定の方は古物商許可を取得することができません。住民登録をしている住所が必要です。
⑥欠格事由
古物商許可を取り消されてから5年を経過していない方
過去に古物商許可を受けていたものの、法令違反などを理由に許可を取り消された場合、取り消しの日から5年間は再取得ができません。
また、取り消し処分を免れるために自主的に許可証を返納した場合も、返納の日から5年間は許可を受けられませんのでご注意ください。
⑦欠格事由
心身の故障により業務を適正に行えない方
国家公安委員会規則(古物営業法施行規則第1条の2)で定められた精神機能の障害により古物営業を適正に営めない者
⑧欠格事由
未成年者(営業について成年者と同一の能力を有しない方)
原則として未成年の方は許可を取得できませんが、次の場合は例外として申請が可能です。
・法定代理人から営業の許可を受けている方
・古物商の相続人であり、法定代理人が欠格事由に該当しない方
法人申請の場合に注意すべきポイント
法人として古物商許可を申請する場合、役員全員が欠格事由に該当しないことが求められます。ここでいう「役員」には、代表取締役だけでなく、取締役や監査役も含まれます。
個人の古物商許可を持っている役員がいたとしても、それで法人として営業できるわけではありません。法人は法人として別途許可を取得する必要があります。
⚠️要注意
役員の変更があった場合は、新しく就任する役員についても欠格事由の審査が行われます。変更届の際には、身分証明書や誓約書などの添付書類が必要になりますので、事前の準備をお忘れなく。
管理者にも欠格事由がある?
はい、あります。古物商の営業所ごとに選任する「管理者」にも、上記の欠格事由が適用されます。
加えて、管理者には「未成年者ではないこと」という追加の要件があります。法人の役員として未成年者が就任することは認められていますが、管理者を兼任する場合は成年者でなければなりません。
✅ポイント
管理者は、営業所における古物取引の責任者です。営業所ごとに1名選任する必要がありますので、管理者の欠格事由チェックもお忘れなく行いましょう。
欠格事由のまとめ表
| No. | 欠格事由の内容 | 期間制限 |
| 1 | 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者 | 復権まで |
| 2 | 拘禁刑以上の刑、または特定の罪で罰金刑を受けた者 | 5年間 |
| 3 | 暴力団員、またはやめてから5年を経過しない者 | 5年間 |
| 4 | 暴力団対策法の命令・指示を受けた者 | 3年間 |
| 5 | 住所が定まらない者 | ― |
| 6 | 古物商許可を取り消されてから5年を経過しない者 | 5年間 |
| 7 | 心身の故障により業務を適正に行えない者 | ― |
| 8 | 営業について成年者と同一の能力を有しない未成年者 | ― |
✅補足
上記に加えて、法人の場合は「役員のうち1人でも❶〜❼に該当する者がいる場合」も許可が下りません。また、管理者の欠格事由として「未成年者」も別途規定されています。
