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犯罪収益移転防止法における古物商の義務

目次

対象となる古物商

古物である貴金属等の売買を行う古物商は、古物営業法の義務に加えて、犯罪収益移転防止法に基づく取引相手の本人特定事項等の確認義務等が課せられます。
犯罪収益移転防止法では、古物である貴金属等の売買を行う古物商を特定事業者(特定古物商等)として指定しています。

貴金属等とは

犯罪収益移転防止法の対象となる「貴金属等」とは、次の物を言います。

貴金属・・・金、白金、銀及びこれらの合金
宝石・・・・ダイヤモンド、その他の貴石(ルビー、サファイア、エメラルド等)、半貴石(貴石以外の宝石)及び真珠
製品・・・・貴金属や宝石を使用した製品

対象となる取引

特定古物商等が行う取引のうち対象となる取引

特定取引

  • 200万円を超える現金取引
    200万円以下の取引であっても、1回あたりの取引の金額を減少させるために1取引を分割していることが明らかなものは、一の取引とみなします。
  • 特別の注意を要する取引(上記①以外の取引で、顧客管理を行う上で特別の注意を要する以下の取引)
    ・マネーロンダリングの疑いがあると認められる取引
    ・同種の取引の態様と著しく異なる態様で行われる取引

ハイリスク取引(マネーロンダリングに用いられるおそれが特に高い取引)

  • 取引の相手方がなりすましの疑いがある取引
  • 本人特定事項を偽っていた疑いがある顧客等との取引
  • マネー・ローンダリング対策が不十分であると認められる特定国等に居住している顧客との取引
  • 外国PEPs(外国要人、その家族、当該要人又はその家族が実質的支配者をしている法人等)との取引

取引時の確認義務

特定取引

取引相手の本人特定事項等を確認する必要があります。
確認方法は、運転免許証、健康保険証等(法人の場合は、登記事項証明書、印鑑登録証明書など)の提示により行います。

確認する本人特定事項等
個人・・・氏名、住所、生年月日、取引を行う目的、職業
法人・・・名称、本店又は主たる事務所の所在地、取引を行う目的、事業の内容など

ハイリスク取引

なりすましの疑いがある取引等をハイリスク取引として、特定取引の本人特定事項等の確認をより厳格に行い、200万円を超える取引である場合には、顧客等の資産及び収入の状況を源泉徴収票、預貯金通帳、貸借対照表、損益計算書等により確認しなければなりません。

確認記録の作成義務等

特定古物商等は、特定取引又はハイリスク取引の確認を行った場合には、直ちに当該確認に係る事項、確認のためにとった措置等に関する記録を作成し、7年間保存しなければなりません。

確認記録の作成方法・・・文書、電磁的記録又はマイクロフィルムを用いて作成
確認記録の記録事項・・・取引時確認を行った者の氏名、確認記録の作成者の氏名、取引時確認を行った取引の種類、本人特定事項の確認を行った方法等

取引記録等の作成義務等

特定古物商等は、200万円を超える現金取引を行った場合には、直ちにその取引に関する記録を作成し、7年間保存しなければなりません。

取引記録等の作成方法・・・文書、電磁的記録又はマイクロフィルムを用いて作成
取引記録等の確認方法・・・口座番号その他の顧客等の確認記録を検索するための事項(確認記録がない場合にあっては、氏名その他の顧客等又は取引等を特定するに足りる事項)、取引の日付等

疑わしい取引の届出等

以下のような疑わしい取引と認められる場合は、所定の事項を届出なければなりません。

・貴金属等の売買において収受した財産が犯罪による収益である疑いがある。
・顧客がマネーロンダリングを行っている疑いがある。

届出先は、特定古物商等の場合、営業所の所在地を管轄する警察署となります。

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    この記事を書いた人

    香取 宏忠のアバター 香取 宏忠 行政書士

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